「地域に根ざし、患者様により近い薬局に」
カスタマイズ自在な省スペースPCとエプソンのソリューション力が、その理念を加速する。

地域に根ざした、かかりつけ薬局を目指す株式会社阪神調剤薬局

調剤薬局として関西随一の120店舗拠点を持つ『株式会社阪神調剤薬局』。昭和51年の創業当時より医師や医療機関と長年培ってきた信頼関係を活かし、地域密着型の「かかりつけ薬局」として患者様との距離をより近づけるよう様々な取り組みを行っている。 多様化するニーズに対応するため、POS端末としてエプソンのEndeavor STを中心としたソリューションを選定した。
SIerとして阪神調剤薬局のシステムを担うエムウィンソフト株式会社
阪神調剤薬局のシステムを担う『エムウィンソフト株式会社』。
《ITソリューションで、日本にもっと笑顔を》をキャッチフレーズに医療・福祉関係のソリューション開発を行うライフケア事業部、E-ビジネス事業部、ソリューション事業部からなるシステム開発会社だ。
本掲載で紹介するライフケア事業部は小規模薬局向けの安価なレセプトコンピューターから中・大規模チェーン薬局向けレセプトコンピューター・在庫・POS・本部システムのパッケージ開発および受託開発を得意とし、サポートも充実したサービスを全国に展開している。今回、阪神調剤薬局の新システムの開発・導入にあたり、エプソンをハードウェア供給のパートナーに選んだ。
エプソンのビジネスパソコンを導入した経緯
多様化するニーズに柔軟に対応できるPOSシステムが必要だった
今回の新システム導入の背景には、医療の高齢化への対応やメタボ検診の開始などにより多様化する患者様のニーズがあるという。株式会社阪神調剤薬局 本社 薬局統括本部 薬局管理部 薬局管理課長 岡崎剛之氏はそうした現状をこう語る。
「調剤薬局は患者様の症状を確認しながら、医師の処方箋に基づいた薬の調剤および服用の指導や効能の説明・注意をする服薬指導が不可欠です。一方でサプリメントやマスク、OTC(処方箋なしで買える薬)などに対する患者様の購買意欲が高まっており、その対応も重要になっています。
従来は調剤用の後会計レジとOTCなどのレジが別々のシステムになっていたため、後からOTCの会計をデータ入力して合算させるなど二度手間が発生していました。それを統合したかったのですが、クライアントPCのサイズも大きく、在庫管理や薬歴管理など、それぞれの用途毎にPCが必要だったためスペースなどの都合であきらめていました。」
そうした問題を解決するために新たなシステムを提案したのが、エムウィンソフト株式会社だ。ライフケア事業部 営業開発部 シニアマネージャー 奥田玉文氏はこう語る。
「こうした課題を解決するためには、服薬指導や現金管理、調剤の売掛(レセプト)・売上情報、OTCなどの売上管理などのシステムをひとつに統合する必要があります。特に服薬指導においては患者様の薬歴の閲覧や入力が必要なため、単純なキャッシュレジスタでは対応できません。そこで最終的にEndeavor STをクライアントに活用したPC-POSシステムを提案することに決定しました。」
エプソンのビジネスパソコンを選んだ理由
省スペースPC+周辺デバイスの組み合わせがPOS専用機をも上回った
「今回のシステム導入にあたっては、POSレジ専用機を含めて複数の候補の中から選択しました。
スーパーや小売店などでよく利用されているPOSレジ専用機は高い品質が見込めるものの、サイズも大きくなってしまうので薬局の窓口に置くにはそぐわず、コスト面からも費用対効果が悪いと判断しました。
PC-POSの端末としては他社製PCも候補に挙げたのですが、パフォーマンスや拡張性、メンテナンス性などの面を評価した結果、エプソンのEndeavor STに決定しました。当時、手のひらサイズのデスクトップPCでインテル® Core™2 Duo プロセッサーを搭載できる高性能なPCは他になかったと思います。しかもキャッシュドロア(レジ用金庫)、サーマルプリンター(レシート出力機)、ラインディスプレイなどを含めてエプソンブランドで揃えることができ、窓口を一本化できました。薬局のせまいレジカウンター上にPCと周辺デバイスを一括して設置できるトータルな省スペース性も魅力でした。」

薬局統括本部 薬局管理部
薬局管理課長
岡崎 剛之氏

ライフケア事業部
営業開発部
シニアマネージャー
奥田 玉文氏
エプソンのビジネスパソコンはここが良い
省スペースPCなのに性能・拡張性・メンテナンス性が高い
「Endeavor STはパフォーマンスが高いので、レジ機能を統合して安定稼働できるようになりました。店舗における業務のワークフローも効率化でき、社員の負担もいくらか軽くなったと思います。
スペースだけを考えるとノートPCという選択肢もあったのですが、ディスプレイだけが壊れたときに本体を含めて修理しなければならないのがネックでした。Endeavor STなら液晶ディスプレイは外付けにもかかわらず、背面上部に乗せて一体型のように組み合わせられるので実質的な設置面積はディスプレイ1台分だけで済み、省スペース性とメンテナンス性を両立できます。USBなど、必要なインタフェースを全て装備しているので拡張性や汎用性も高いと思います。
また、以前のクライアントPCはサイズが大きかったため、カウンター下の床に置いていた店舗もあり、結果的に故障の原因にもつながっていたと思います。省スペースで設置環境が改善されたことが、信頼性の向上にもつながっていると思います。」

システムのセットアップや安定供給への配慮がうれしい
Endeavor STの場合、全てのドライバーを一括でインストールできるサイレントインストール機能を装備しており、ポップアップが表示されずスムーズに作業を行えます。120店舗用のクライアントPCのインストールを考えると大幅に工数を削減できます。
また独自ソフトウェアを開発してインストールする場合、PCのハードウェアとの相性も重要なのでモデルチェンジの際は、十分な検証の時間が必要です。エプソンの場合は早い段階から連絡がきて、変更にともなうアドバイスや既存マシンの供給についても配慮してもらえるので大変助かります。メーカーによっては予告なくモデルチェンジされ、旧マシンも在庫切れということがあるので、エプソンは我々のビジネスを 良く理解してくれていると思います。サポートも窓口が一体化されていて対応も非常にスムーズです。」
スペース、動作音、省を極めた技術がデリケートな環境にもマッチ
「薬局という環境上、パソコンの動作音や排気音に非常に神経質になる方もいらっしゃいます。薬剤師の方の中にはPCの操作に慣れていないことも多く、動作音が大きくなっただけでも故障などの不安を感じる場合もあります。しかしEndeavor STの場合、コンパクトなだけでなく動作音も静かで排気も気にならないので、そういった懸念もありません。」
今後の展望 さらにビジネスを加速するために
患者様が安心できる薬局、選ばれる存在であることを目指して
「現状、店舗から本部に売上データなどを送るためにサーバーを設置していますが、将来的にそうしたサーバー機能をEndeavor STに内蔵することも考えられます。エプソンへの要望としては、裏面に広告を表示できるディスプレイをつけるなど、PC-POSの可能性を拡げるようなデバイスを開発してもらえればと思います。
今後は阪神調剤薬局が目指す理念をさらに推進していくために、ネットワーク機能などを強化して患者様の体調管理なども視野に入れたいと思います。そして患者様に安心してもらえる調剤薬局、一人ひとりの薬剤師が患者様から指名されるような環境づくり、サービスの拡充を目指します。」